【W】

Within Temptation

Within TemptationThe Silent Force(2004)
01 Intro
02 See Who I am
03 Jillian(I'd Give my Heart)
04 Stand my Ground
05 Pale
06 Forsaken
07 Angels
08 Memories
09 Aquarius
10 It's the Fear
11 Somewhere
12 Destroyed
13 Jane Doe
 オランダのゴシック・メタルバンド、Within Temptationのサードアルバム。このアルバムに関しては「メタル」という言葉はあまり適切ではない。女声ボーカルの高音域まで無理なく伸びる美しいメロディ・ラインを尊重しつつ、バックアップに徹したギター、クラシック寄りのキーボードとこれだけはメタルらしい細かいドラムライン、さらにオーケストラと合唱隊、それらのアンサンブルに全くブレがなく、グレゴリオ聖歌調、ケルト調という彩りを加えながら、あくまで壮大に展開する様は見事の一言。埋め曲、捨て曲の全くない傑作。惜しむらくは一曲一曲が比較的短めで、終わり方もあっさりしているところか。

Within TemptationThe Heart of Everything(2007)
01 The Howling
02 What Have You Done
03 Frozen
04 Our Solemon Hour
05 The Heart of Everything
06 The Cross
07 Final Destination
08 All I Need
09 The Truth beneath the Rose
10 Forgiven
11 What Have You Done(Rock Mix)
12 Deceiver of Fools(Live at Java Island,Amsterdam)
13 See Who I am(Live at Java Island,Amsterdam)
 前作に比べれば、メタルらしさのあるWithin Temptationの第4弾。音も引き締まり、力強さと歯切れが増すと同時にスピード感もより増した。曲毎に歌うスタンスにも変化があり、オーヴァーダビングされたセルフコーラスも押さえどころが良い。総じて彩りが華やかなアルバム。ただし、アルバム全体のオリジナリティとしては前作の方が上だろうと思う。

Within Temptation
& The Metropole Orchestra
Black Symphony(2008)
Black Symphony CD1
01.Ouverture
02.Jillian(I'd Give My Heart)
03.The Howling
04.Stand My Ground
05.The Cross
06.What Have You Done
07.Hand of Sorrow
08.The Heart of Everything
09.Forgiven
10.Somewhere
11.The Swan Song
12.Memories

CD2
01.Our Solemn Hour
02.The Other Half (of Me)
03.Frozen
04.The Promise
05.Angels
06.Mother Earth
07.The Truth beneath the Rose
08.Deceiver of Fools
09.All I Need
10.Ice Queen
 Within Temptationの本国オランダでのライブアルバムで、全楽曲を収めたDVD付き。オーケストラ、合唱団を加えた大所帯でのコンサートは確かにこのグループと、その楽曲には相応しい。と言うよりも、スタジオ収録そのままの音の厚みをメンバーのみで再現することの方にもともと無理があるのではないかと思う。新曲が収録されているわけではないが、特筆すべきは7分以上に及ぶOuvertureである。これはオーケストラと合唱団のみによる(と、いうことはつまり主役抜き)演奏曲であり、ステージ後方に映し出される映像と相俟って、いかにも「ゴシック」という言葉がぴったりな時空間を創造する。また、デュエットとなるSomewhereも出色の出来である。しかし一方、メンバーのステージ上での動きが「メタル」そのものから距離を取れていず、それだけに単調であるのは映像としての価値、という観点からすればいただけない。

Within TemptationThe Unforgiving(2011)
01.Why not Me
02.Shot in the Dark
03.In the Middle of the Night
04.Faster
05.Fire and Ice
06.Iron
07.Where is the Edge
08.Sinéad
09.Lost
10.Murder
11.A Demon's Fate
12.Stairway to the Skies
 コミックを題材にしたと思しきコンセプトアルバム。このアルバムでようやく、ツインギターというバンドの特徴が生かされてきたように思える。とは言うものの、そのことで逆にストリングスが減退し、典型的なWithin Temptationらしさが縮小している気もする。繰り返し聴きたくなるようなメロディにも乏しく、傑作という評価も一方にはあるものの、どこといってそれほど魅力ある作品とは思えない。

Within TemptationHYDRA(2014)
01.Let Us Burn
02.Dangerous
03.And We Run
04.Paradise(What about Us?)
05.Edge of the World
06.Silver Moonlight
07.Covered by Roses
08.Dog Days
09.Tell Me Why
10.Whole World is Watching

 個々の楽曲自体は悪くはない。だが、かつての「らしさ」がないような気がする。どれほど大仰であろうとも、ともかく美しいメロディーを贅沢なほどに詰め込んだ上で、シンフォニーを効果的に用いた曲が持ち味だった頃に比べると、リズムの切れには磨きがかかり、構成も厚みを増しているとは言えるのだが、かつてあった「繰り返し聴く魅力」に欠けるのである。たとえば“Hot Space”“The Works”の頃のQueenに似ていると言えようか。「迷走」という言葉が浮かんで仕方がない。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送