【S】


Sad Alice Said

Sad Alice SaidYesterday's Tomorrow(2013)
01.Open Your Eyes
02.Alive
03.Fade
04.Clock of Eternity
05.Tomb-Like Silence
06.The Son of Nightmare & Pain
07.Door in Autumn

08.Garden of our Thoughts(Bonus Track)
 活動そのものは2005年に遡るらしいウクライナ出身のゴシック・メタルバンドSad Alice Saidの実質的なデビューミニアルバム。バンド名が既にしてセンス溢れる。名詞ではなく動詞であり、かつ命題文であるというところが、だ。音はといえば、メタルの文法をしっかりと踏襲しながらも歯切れよく、堅固なリズムにかなり叙情に流れるメロディが乗る。ダークになり過ぎず、しかし抜けたような明るさでもない絶妙な雰囲気作りが上手い。にも関わらず単純明快である。あるいはこれがメタルの現代的な形態ではないのか、と思うくらいだ。ではないにしても、バンド名からして正統なゴシック・メタルの継承者なことは確かだろう。ジャケット写真にうっすらと大きく「時」という漢字が刷り込まれ、タイトルと響き合う。「昨日の明日」とは「今日」である。


Sad Café

Sad CaféFanx Ta-Ra/Misplaced Ideals(2009)
【Disc1:Fanx Ta-Ra(1977)】 01.Babylon
02.Shellshock
03.Hungry Eyes
04.Shadow on the Wall
05.Black Rose
06.The Further Adventures of Mad Alan
07.Fanx Ta-Ra
08.Flingus Holiday
09.Immortal
10.Sail on
11.Clumbidextrous
12.I Believe (Love will Survive)
13.Bell Ends

【Disc2:Misplaced Ideals(1978)】
1.Restless
2.Here Comes the Clowns
3.Run Home Girl
4.Let Love Speak for itself
5.No Place to Go
6.Mario
7.Relax
8.Feel Like Dying
9.On with the Show
 Sad Caféのファースト・アルバム“Fanx Ta-Ra”とセカンド・アルバム“Misplaced Ideals”のカップリングCD。全体に地味であるにも関わらず佳曲が多い。ブルースやジャズの要素を取り入れながら、さらにはオーケストラまで持ち込んで、時にはそれを良質のバラードに、時にはスピード感溢れる曲に仕立て上げている。ともかくも自分たちにしかできない曲を創ろう、という意気込みに満ちていて、かと言って決して堅苦しくないのが良い。


Scorpions

ScorpionsTaken by Force(1977)
【暴虐の蠍団】
01 Steamrock Fever
02 We'll Burn the Sky/空を燃やせ
03 I've Got to be Free/自由への叫び
04 The Riot of Your Time/炎のロック・スター
05 The Sail of Charon/カロンの渡し守
06 Your Light
07 He's a Woman - She's a Man/暴虐のハード・ロッカー
08 Born to Touch Your Feeling/愛のために生きて
 ドイツのハードロック・グループの5thアルバム。墓場で二人の男が撃ち合いをしているというジャケット写真が問題視され、前作に続き、欧米では写真が差し換えられて発売された曰く付きの作品。曲の原題も、そしてそれに付された邦題にもセンスというものが1oも感じられないのだが、曲そのものには佳曲が多い。ハイトーンでかすかにハスキーなKlaus Meineのヴォーカルと、単にリズムを刻むのみではなく、メロディを微分しつつ展開するUlrich Rothのギターソロ、静と動の明確な対置によるドラマティックな構成など、単純に「ハード・ロック」と呼ぶには惜しい名作。


Stratovarius

StratovariusDestiny(1998)
01 Destiny
02 SOS
03 No Turning Back
04 4000 Rainy Nights
05 Rebel
06 Years Go by
07 Playing with Fire
08 Venus in the Morning
09 Anthem of the World
10 Dream with Time
 Dream Theaterに代表されるようなヘヴィ・メタルとプログレッシヴ・ロックの融合にRainbowに見られるような“オリエンタリズム”で仕上げを施したようなアルバム。問題は、ドラムとベースのボキャブラリーの少なさだろう。ヘヴィメタルそのままの、むしろそういう意味では退屈な演奏に終始している。また、ギターに関しても、確かにテクニックはあるのだが、音色が単調なのが残念。とは言え、階段を駆け上り、そしてそのまま駆け下るかのような、山と谷を多用したメロディラインはドラマティックである。特に10分を超えるDestinyは名作。一方、かなり評価の高いAnthem of the Worldであるが、意図的に「気持ち悪い」転調を繰り返す構成は"The Riddle"などに見られるNik Kershawの手法を超えるものではないような気がする。


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