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Mike Oldfield

Mike OldfieldTubular Bells(1973)
01 Tubular Bells(Part1)
02 Tubular Bells(Part2)
 天才マルチプレイヤー、Mike Oldfieldのデビュー作。28種類の楽器を使い、2800回のダビングを重ねて完成したアルバム、というのは有名な話。タイトルのTublar Bellsも、Part1のラストに使われる楽器の名に由来するのだが、それはそれで何のひねりのない命名ではある。シンプルかつミニマルなリフに一つずつ楽器が重ねられ、やがて壮大なテーマを構築していく様子に圧倒される歴史的名盤。どこかケルトや北欧の雰囲気を感じさせるメロディも涼しげで心地良い。ヴァージンレーベル発足第一弾のアルバムであることもまた、歴史的と呼ばれる所以である。本人によれば「自然」をテーマとした作品であるのだが、それが映画『エクソシスト』のメインテーマに盗用されたというのも有名過ぎるほど有名な話。なお、この作品は30年後に再レコーディングされた。

Mike OldfieldTubular Bells 2003(2003)
Part One
1.Introduction
2.Fast Guiters
3.Basses
4.Latin
5.A Minor Tune
6.Blues
7.Thrash
8.Jazz
9.Ghost Bells
10.Russian
11.Finale

Part Two
12.Harmonics
13.Peace
14.Bagpipe Guiters
15.Caveman
16.Ambient Guiters
17.The Sailor's Hornpipe
 1973年のデビュー作“Tubular Bells”を21世紀のテクノロジーによってリメイクした作品。しかもDVD-Audioであるので音のきめ細やかさは驚くほどに秀逸。しかも至る所に旧作とのニュアンスの違いが仕掛けられていて、2003年版があるから1973年版はもう必要ない、ということにもならない。
 楽器を換え、メロディを換えつつミニマル・ミュージックを複合的に折り重ね、繰り返される「微分化と反復」。しかしDVD-Audioであることの問題点は、MP3化の手間がかなりかかることだろう。

Mike OldfieldMusic for Spheres(2008)
PART1
01 Harbinger
02 Animus
03 Silhouette
04 Shabda
05 The Tempest
06 Harbinger Reprise
07 On My Heart

PART2
08 Aurora
09 Prophecy
10 On My Heart Reprise
11 Harmonia Mundi
12 The Other Side
13 Empyrean
14 Musica Universalis
 “Music for Spheres”。「惑星のための曲」。そんな領域に行く人物ではあるだけに、いかにも「らしい」タイトルではある。しかし収録曲のタイトルを見る限り、ホルストを意識しているわけではないようだ。とにかくMike Oldfield“Tubular Bells”を子供のように可愛がっているのだろう。これもまた“Tubular Bells”とその変奏曲の、一連の長いリストに連なる作品である。とはいえ彼の続編作りというものは、一見全く別作品のように見えて、時折あの懐かしいメロディに面影が似た――そのメロディそのものではないところが粋である――フレーズが顔を覗かせる、というものなので決して飽きることがない。しかもこのアルバムはフルオーケストラである。いわばOldfield流の交響曲。それだけに耳に優しく、いつまでも聴いていられる傑作である。


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